5年前くらいまでは、ATの段数争いが盛んでしたが、最近は落ち着きましたね。
現在、乗用車のATとしては最高段数は10速で、レクサス・ホンダ・GM・フォードが採用しています。また、メルセデスは9速、BMWは8速がメインとなっており、日産・マツダは少し遅れていて7速・6速がメインです。
私が車に乗り始めた20年前は、まだ4速ATがメインで、5速ATは搭載スペースの都合から縦置きエンジンの高級車にしか設定がありませんでした。6速ATが登場したときは、やっとMTに追い付いたと思いましたが、あっという間にMTの段数を抜いてしまいました。(MTも今は7速までありますが)
サイズもコンパクトになっており、ホンダの10速ATは横置きエンジンに搭載しているというから驚きです。横置きは4速までだった時代からは考えられませんねw
しかし、ここまで多段化が進んでしまったので、ATの進化はそろそろ頭打ちといったところでしょうか。これ以上段数を刻んだところで、もはや燃費にもそんなに貢献しないでしょう。
そもそも、ATの多段化はエンジンパワーが大きくなるほど有効になるはずですので、現在のダウンサイジングが進むエンジンには過度の多段ATはオーバースペックにもなりかねません。ちなみに、トラック界では既に12速ATが登場していますが、大きなエンジンを積むトラックにはメリットが大きそうです。
今後は、EVの普及に伴いトランスミッション自体が不要となっていく流れですが、モーター用の変速機構も開発されており、メーカーも生き残りに必死です。
エンジンに続いてトランスミッション、同じ自動車でもそれを構成する部品は大きく変わりつつありますね。
今後もしばらく安泰なのは今のところ、ステアリング機構とタイヤ、エアコン…くらいでしょうか^_^; 電動化と自動運転化で先を読むのが非常に難しくなってきたと感じます。