サラリーマン投資家がBMW E60 M5を維持するブログ

10年来の夢だったBMW E60 M5を思い切って購入した、ごく普通のサラリーマン投資家のカーライフと独り言の記録です。

 

BMW E60 M5 SMGⅢのメンテナンスと部品代について ~ ハイドロリックユニット&コンピュータ編

前回はSMGの中でもトランスミッション本体とクラッチ廻りについて書きましたが、今回は特に高額修理の原因となる可能性の高い制御系部品について調べてみたいと思います。

 

前回の記事はコチラ↓

 

 

制御系部品には、主に油圧を司るハイドロリックユニットと電子制御の頭脳となるSMGコンピュータがあります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ハイドロリックユニット

その高額さ故に、過去記事でも何度か触れているハイドロリックユニット。今回は、いつもよりちょっと真剣に調べてみます。

 

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今更説明の必要はないかもしれませんが、上図の1がハイドロリックユニットになります。1の番号が振られている周囲全体で1つの部品となります。側面の部品が油圧を作って、上面の部品が油圧でギヤを切り替えています。

 

純正品番: 21542282998

 

全体像はこんな感じです↓

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ネットショップを検索すると、国内で1件ヒットしますがお取り寄せ扱いとなっており「販売価格はお問い合わせください」との表示。参考で記載されている希望小売価格(定価?)はなんと驚愕の 1,427,000円!!

コレは絶対に踏み込むことのできない領域です(汗)

逆に、これをポンと交換できる財力を持った者こそが、他人任せでこの車を維持できる選ばれし民……ということになります。

 

「お前は……俺に乗る資格がある人間なのか?」

 

と問いかけられているような気がしないでもないですが…… もちろん、私は他の方法を探します(笑)

 

まずは海外サイトで新品を探してみると、様々な国のショップで販売されています。もちろん(?)国内よりは安いです……安いのですがそれでも80万円近い価格なので、やっぱり新品交換はちょっと選択肢には入りませんね、残念。

 

となると、次は定番の中古部品。国内では見つけることの難しい部品ですが、海外では5万円~10万円もあれば買える価格で中古品が販売されています。もちろん品質はピンキリでしょうけど、結構な数が出てきます。また、ギヤを切り替える部分と油圧発生部分が分かれて出品されていることも多く、故障時の症状によって手配する部位を限定することでコストを下げることも可能です。中古品なので故障が直るという保証はありませんが、新品を買うお金があれば相当な回数チャレンジできます。工賃を気にせず、ご家庭でミッションを下ろせる方にはオススメです(笑)

 

次は現物修理やリビルド品がないか探してみます。すぐにリビルド品が見つかりました↓

 

コア返却が必要になりますが、部品は先に送ってくれるようです。費用は3,200ドル、新品の半額以下と考えると、これならギリギリ現実的な金額かなと思います。信頼性も中古品に比べれば雲泥の差です。保証期間は6か月のようです。

 

 

続いて現物修理ですが、海外で改修サービスを行っているショップを見つけました。

改修(Refurbishment)サービス=修理でいいんですよね!?

 

費用は2,699.99ドルと、前述したリビルド品より500ドル安いです。しかも2年保証! ただし、こちらは現物を送っての作業となりますので、オーバーホールから戻って来るまでの間トランスミッションの無い車両をどう保管するのかがネックです。もしハイドロリックユニットの完動品ストックを持っておきたいのであれば、中古品を買ってオーバーホールすることで、コミコミ30~40万円あれば手に入れることができそうです。

 

 

ハイドロリックユニットの構成部品

と、ユニットASSYでの話はこのくらいにして、次はピンポイントでの修理の可能性を探ってみます。ハイドロリックユニットの構成部品は以下のように別れています。

 

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ソレノイドバルブ(上図17)

品番:23017845649

実はこのハイドロリックユニット廻りには、7本のソレノイドバルブが使われています。ソレノイドバルブとは電気信号で油路を切り替える電磁バルブとも呼ばれる部品で、上図では16番(1本)と17番(4本)、それと上面部品の背後(右側)に2本取り付けられています。最後の2本は単品設定されていないのか、上図には出てきません。

 

まずは17番のソレノイドバルブですが、583.78ドルと結構なお値段です。4本交換するくらいならリビルド品を買った方が確実な気がします。

 

 

ソレノイドバルブ(上図16)

品番:23017845630

 こちらは油圧発生側に取り付けられているソレノイドバルブです。こちらは更に高額で1,184.33ドルもします。これでも安い方で、ショップによっては1,600~1,800ドルするところもあります。しかも、なぜ17番のソレノイドバルブに比べてこんなに高いのでしょうか? 1つしか使われていないのが不幸中の幸い!?

 

 

ソレノイドバルブ(謎)

そして最後に謎のソレノイドバルブ(2本)ですが、品番も分からない状態で手に入るのか!? と調べていたらそれらしいものが↓

 

210ユーロと先の2つに比べればリーズナブルです。

商品説明に書いてある品番は17番と同じなのですが、写真を見ると形状が異なります。説明文にも「背面にある2つのバルブ」とありますので、かなりそれっぽいです。

 

ここでバラバラになったハイドロリックユニットの画像を見てみましょう↓

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画像中央右に2本のソレノイドバルブがありますよね。この2本のみ先端のOリングが3本なんです。(他はOリングが4本)

 

拡大します↓

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他はこうです↓

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品番は不明ながら、新品部品はなんとか入手可能……と結論付けておきます。

中古品に関しては「M5 smg solenoid」なんかで検索すると上記すべてのソレノイドバルブが混ざってヒットします。商品画像を確認して、お目当てのソレノイドバルブを手に入れることができそうです。



Oリング 

ソレノイドバルブのOリングですが、社外品でシールキットとして販売されています。ソレノイドバルブの油圧不良による不具合がこれで直ればラッキーですよね。お値段は50ドル。

 

 

ハーネス(上図1)

品番:23017837427

ハイドロリックユニットの配線です。ハーネス不良による故障は意外と多いようで、エンジンの熱と経年劣化で被覆がボロボロになると配線同士がショートしてしまいます。そうなる前に修理もしくは交換しておきたい部分ですので、トランスミッションを降ろした際にはしっかり点検しておきたいポイントですね。こちらは、安いところで262,84ユーロほど。

 

 

アキュムレータ(上図2)

品番:23017838933

俗にいう蓄圧器というものです。ポンプで作った油圧を維持するための部品なのですが、これは結構高いです、942.88ドル。

  

リビルドなら220ユーロでありました↓

 

 

ポンプモーター

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品番: 23017841032

上図の1番になります。油圧を作り出すためのポンプモーターです。ポンプモーターの不具合にはリレーが原因の場合もあるのですが、リレーはSMGコンピュータと共にエンジンルーム内に付いていますので、後述するコンピュータの方で紹介します。

600~700ドル以上するショップが多い中、290ユーロとダントツで安いのがありました。しかも1年保証↓

 

 

シールキット

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ポンプモーターの先にある、ポンプ駆動部のシールキット(パッキン)です。こんな細かい部品まで単品で買えるんですね。

こちらのシールキットは、お値段110ユーロ。

 

ここまでバラしてシールを交換するのは相当レベルが高いですが……構造を理解していないとこれを活用するのは難しそうです(汗)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

SMGコンピュータ

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品番:23607842205

SMGの変速制御を司るコンピュータです。まぁ、コンピュータと名の付くものは基本的に壊れますので、いずれは覚悟が必要な部品といったところでしょうか。取り付け位置は、エンジンルームの左奥です。

新品部品ですと、海外で1,000ドル近くします。国内なら15万円くらいでしょうか。

 

中古部品なら、検索すれば100~300ドルくらいでゴロゴロと出てきます。脱着にそれほど時間がかかる感じでもないので、とりあえず中古に交換して様子見もアリかなと思います。

ただし、中古の場合は品番に注意です。度重なるバージョンアップがあったのか、品番が16個も存在します(汗) 参考までに下記に記載しておきます。

 

23607842205
23607842085
23607841799
23607841398
23607840481
23607839279
23607891007
23607838544
23607838031
23607837872
23607837683
23607837894
23607837716
23607837088
23607836756
23602282905

 

どうやら、新は旧を兼ねるみたいで新しい分には問題ないようです。自車に付いている品番と同じ、またはそれよりも新しいものを選びましょう。

 

 

ポンプリレー

 

品番:61366901469

こちらはエンジンルームの右奥になりますが、コンピュータと同じエンジンルーム関連ということで紹介しておきます。ポンプ電源のリレーですが、高い部品ではないので予防交換がオススメです。海外で2,000円くらいで販売されています。

また、隣にあるSMGギアオイルポンプリレー(緑)をセットで交換している事例もいくつか見かけました。こちらの品番は「61368373700 」となります。

 

 

フルード(CHF)

SMGの作動油です、1Lあれば足りるらしいですが、元々入っていたフルードの汚れが酷い場合はフラッシング用に多めに用意しておいたほうがいいかも。

BMW MINI ハイドロリックオイル パワステオイル CHF11S / 83290429576 81229407758 83 29 0 429 576 81 22 9 407 758 febioil

価格:1,408円
(2020/6/1 19:30時点)
感想(1件)

 

また、CHFの代わりに使える強化フルードも気になる存在です。これについては以前記事にしたことがあるのでご参考ください↓

 

 

まとめ

今回もなかなかのボリュームになってしまいましたが如何でしたでしょうか? 

ネット上では一撃100万円オーバーとも言われるハイドロリックユニットですが、海外ではリビルド品や改修サービスが提供されていますので、50万円……いや40万円もあれば直せるのではないでしょうか。これなら、ディーラーでスロットルアクチュエーターを両バンク交換するのとそう変わらない金額ですし、SMGだからといって過度に恐れる必要はない気がしてきませんか!?(笑)

さらに調べてみて驚いたのは、ハイドロリックユニットの内部部品はかなり細かい物まで単品で手に入るということです。純正では品番設定されていない部品さえも、どこかの国のどこかのショップが作って販売してたりするんですよね。これってやっぱり、世界中がハイドロリックユニットASSY交換に泣かされ続けた結果なんですかね?(笑)

もはやハイドロリックユニット関係の故障は、原因さえ分かってしまえばどの部位でもピンポイントで修理できる勢いです。もちろん、ピンポイントな診断には相当な腕が必要だと思いますが、そういう技術のある人にとってハイドロリックユニットの故障は、金額的にそれほど怖いものではないのかもしれません。

私もSMGのトラブルに遭遇したときは、診断機を駆使して不具合箇所をピンポイントで特定できるようになりたいものです。

他にも「こんな部品があるよ!」「もっと安く買えるよ!」といったネタがあれば、情報提供頂ければ幸いです。