サラリーマン投資家がBMW E60 M5を維持するブログ

10年来の夢だったBMW E60 M5を思い切って購入した、ごく普通のサラリーマン投資家のカーライフと独り言の記録です。

 

BMW E60 M5 MT換装キットを発見! SMG → MT化はホントに可能なのか!?

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何度でも言いますが、E60 M5といえばSMG! これだけで何回も記事が書けてしまうというネタには事欠かないトランスミッションです。

とにかくこのSMG、これがあるばっかりに V10 M5/M6の購入に二の足を踏んでいる方は潜在的にかなりいるのでは!?と個人的には思っています。そういった方達の間でSMGへの理解が深まることで、今流行りの「正しく恐れよう、SMG!」なんてことになれば、もっと中古車相場も上がると思うんですけどね~。そうなれば私の車両もいつかは高値に(ムフフ)……なんて思ってしまうわけですが。

そう願って、今後もネタがあればどんどん投下していきます(笑)

 

と、前置きはこの辺にしておいて……

 

先日アップしたSMGドライブロジックやクラッチ交換に関する記事ですが、作成中に意外なモノを見つけました。今回はこれをネタに書いてみます。

 

前回の記事はコチラ↓

  

 

 

 

 

 

 

 

早速ですが、本題に……それがこちらです↓

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https://www.ebay.com/itm/Genuine-SMG-to-Manual-Transmission-Conversion-Kit-For-BMW-E60-E63-E64-M5-M6-/352971834369

 

商品名は「Genuine SMG to Manual Transmission Conversion Kit For BMW E60 E63 E64 M5 M6」ということで、なんとE6x系のSMGをマニュアルトランスミッションに換装するキットだそうです! これぞ漢のロマン! お値段は$1,259.95 ということで、現在のレートだと送料込みでも15万円あれば買えてしまうほど。

 

もう1つ見つけました↓

https://www.fcpeuro.com/products/bmw-manual-trans-conversion-kit-21212283648kt

 

おそらくモノは同じような気がしますが、$1,211.80 と少し安いです。(送料は不明ですが)

「安っす!」と思った方もいるかもしれません。しかし当然ながら、これを買ってパーツを組み替えればMT化完了、となるはずもなく(笑) 世の中そんなに甘くありません。

 

では、キットの中身を見てみましょう。(同じ名前の部品が複数あるのは、使用する部位により形状が異なるものです)

 

Clutch Kit
Manual Trans Mount
Clutch Fork Pivot
Manual Trans Drain Plug Gasket
Manual Trans Drain/Fill Plug
Manual Trans Filter
Manual Trans Fluid
Clutch Pressure Plate Bolt
Clutch Release Arm
Clutch Release Arm Spring
Clutch Slave Cylinder
Clutch Pedal Ignition Lock Switch
Clutch Hydraulic Hose
Clutch Hydraulic Hose
Clutch Hydraulic Line
Universal Socket Housing Uncoded
Clutch Hydraulic Hose Connector
Clutch Pedal
Brake Master Cylinder
Clutch Pedal Spring
Grommet
Clutch Hydraulic Line Grommet
Clutch Hydraulic Line Grommet
Electrical Pin
Electrical Pin

 

MT用のクラッチセット、クラッチペダル、油圧系の部品がセットになっているようです。当然、それぞれの部品を単品で集めることも可能ですが、このようにパッケージ化されているのは便利ですね。

一応、先に挙げた前者と後者のページを見比べてみましたが、後者にはClutch Pressure Plate Bolt というボルト6本が差分としてありました。送料次第ですがこちらの方がお得かも!?

それにしてもなかなかの部品点数ですが、実はこれだけではまだまだ足りず……商品説明にもありますが、トランスミッション本体とシフトレバー廻りの部品は含まれていませんし、他にも足りないと思われる部品があります。これらを自分で手配する必要があるのです。

 

トランスミッション本体について少し調べてみましょう。

 

トランスミッション本体は、アメリカでM5のMT仕様が販売されていましたので、迷う必要はありません。

純正品番は「23002283151」になります。実はこれ、普通の5シリーズや6シリーズのMT仕様(日本未導入)と同じ品番のようです。

更にこのトランスミッション、ZF製の「GS6-53BZ」という型式なのですが、この型式名で調べると他にも使われている車種があるようです。

信頼度は疑問ですが、Wikipediaの「GS6-53BZ」のページによると、以下の車種で使用されているとのことです。

 

BMW 1シリーズ

E82(135i N5​​4 Pre-LCI)


BMW 3シリーズ

E90(335i N5​​4 Pre-LCI / M3)
E91(335i N5​​4 Pre-LCI)
E92(335i N5​​4 Pre-LCI / M3)
E93(335i N5​​4 Pre-LCI / M3)


BMW 5シリーズ

E60(535i N5​​4 Pre-LCI / 540i / 545i / 550i)
E61(545i / 550i)
F10(550i / M5)
F11(550i)


BMW 6シリーズ

E63(645i / 650i)
E64(645i / 650i)


BMW 6シリーズグランクーペ

F06(M6)
F12(650i / M6)
F13(650i / M6)


BMW Zシリーズ

Z4 E89(sDrive35i)

 

 

多くの車種で使用されている汎用的なトランスミッションのようです。Mモデルだからといって、特別なトランスミッションではないんですね……

しかし不思議なのは、同じ型式のトランスミッションなのに、純正品番が車種によって異なることです。何か違いがあるのでしょうか? エンジンとの結合部はおそらく全て同じと予想しますので、どれも付くには付くと思っていますが、ギヤ比が違うと流石にまずいですよね(汗)

例えば、換装キットの商品ページに「これを使え」と書いてあった「E9x系 M3」のトランスミッション、こちらの品番は「23002283601」とやはりM5のものとは品番が違います。M3のエンジンはM5の弟分みたいなものなので、適当に「コレ使っとけ」みたいな感じなんですかね!?

ちなみに、この理論にはある程度の裏付け(?)があって、E9x系 M3のS65エンジンはざっくり言うと、M5のS85エンジンから2気筒減らしただけのエンジンなんですよね。排気量も5L V10 →4L V8 となので、1気筒当たり500ccと比率的にもそのまんまです。なので、M3のトランスミッションならM5にピッタリ付くはずなんです。

気になるお値段は、海外で70万円程度で新品が販売されているようです。ただ、これだけ色々な車種で採用されているトランスミッションということで、海外サイトでは中古部品も沢山流通しています。(国内には少ないかもしれませんが)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

他に必要な部品はというと……

 

フライホイール

品番:21212283060

トランスミッションと同じく、普通の5/6シリーズのMTモデルと同じ品番でした。これもなぜかM3とは品番が異なります。SMG用より少し安く、海外で1,000~1,300ドルくらいで販売されています。

 

 大物が続きます。

 

プロペラシャフト

品番:26112283210

SMG用(品番:26112282720)とは長さが異なるようで、海外で2,000ドル近くする高額部品です。長さの違いは3cm程度らしいので、結合部をロングボルトやスペーサー等でどうにかしてSMG用を流用できればいいのに……と思ってしまいます。

 

そしてシフトレバー廻りです。

 

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シフトレバー(上図1)

品番:25112283080

 

シフトレバーカバーインサート(上図2)

品番:25117521447

 

上の2つを合わせて300ドルくらいで手に入るようです。忘れてはいけないのが、これは左ハンドル用なので右ハンドル車は通常の5シリーズの物を使用しなければなりません。Mロゴ入りのノブは他車種流用で。

 

 あと、良く分からないのがこちら。

 

トランスミッションハーネス

品番:23017840637

前述したキットにはどこに使うのか分からない配線のピンが付属しているのでもしかしたら不要なのかもしれませんが、ポン付けするなら必要だと思います。海外で140ドルくらいで販売されています。

 

 ざっと挙げてみましたが、換装キット以外の部品代だけで楽に100万円超えますねこれ(汗) 中古部品を駆使しても50万円は必要かな……

 

そして、ハード面の換装を終えたとしても、ソフト面での適合作業が待ち受けています。DMEやCASと呼ばれるコンピュータはMT用にプログラミング/コーディングし直さないといけません。この辺は海外サイトである程度情報が入手できるので、何とかなりそうですがDSCがうまく作動しないという質問を何度か見かけました。理論上はアメリカMT仕様の実車に合わせてやればいいだけなのですが、いざやろうとするとうまくいかなかったりするんでしょうね……コンピュータ類も全てアメリカMT仕様のものを取り寄せて交換してしまえば簡単なのかもしれませんが、費用がヤバいことに(汗)

 

と、ここまで書いてきましたが、結局気になるのは

 

実際にMT化はできるのか?できないのか?

 

ということですよね。

可能か不可能かで言えば、可能です! MTに載せ替えて走るだけなら、部品さえ揃えてしまえば意外とあっさり辿り着けるのでは、と思います。ただ、警告灯を一切点灯させず、全てを完璧に作動させるにはソフト面でかなりの難易度を要求されるでしょう。

南アフリカで実際に換装した例があるようです↓

BMW M5 SMG E60 against an example E60 M5 that's been converted to ...

 

右ハンドルMTという有り得ない組み合わせが実現されています! 他にも、イギリスでM6のMT化に成功したというネット記事もありました。とはいえ、全てが完璧に作動しているのかは謎ですが……

もう1つ謎なのは、SMGだとシフトレバー横に付いているPOWER、EDC、DSCのボタンがMTだとどこへいったのかが分かりません。どこかに移設しているのでしょうか? SMGのシフトパネルだとレバーの可動域が少な過ぎて流用できそうにもないし……

なお、灰皿の横にはSMGにはないMDMボタン(DSCのMダイナミックモード)があります。まぁこのへんはiDriveで設定してMボタンで呼び出せば使用できるのでどっちでもいいですけど。

 

ちなみに、国内での成功例は私が調べる限り見つけられませんでした。ここらへんはやっぱり海外の方が進んでいて、ロシアの方ではM5にM3のDCTを換装したとかしないとか!?みたいな話もあります。そりゃ、DCT自体はエンジンにポン付けできるんでしょうけど、制御はどうするのか!?

まぁDCT化は置いといて、せめてMT化は日本でもどこかのショップがチャレンジしてくれないかな~。E46 M3みたいにSMG → MTの換装方法が確立されれば、商品化してちょっとしたビジネスになると思うんですけど。

少し前ですが、アメリカから持ってきたMT仕様、某店で800万円の値が付いていたのが普通に売れていましたからね。現在の中古車相場を鑑みると、たとえMT化に200万円くらい費用がかかったとしても大体400~500万円で販売できるということになりますので、これは売れないはずがありませんよね? 800万円でも売れるのですから、大ヒット間違い無し!?

 

ちなみに……私はコミコミ100万円くらいだったら真剣に検討するかも!?

我こそはというショップ様、中古ミッションを使用した商品化、お待ちしております(笑)