「ドーン!!」って感じでしょうか。
今夏、日本での販売が予定されているBMW 7シリーズのマイナーチェンジモデルですが、ご覧の通り巨大なフロントグリルが特徴です。許容できるギリギリ…本当にギリギリのラインまで大きくした感じが伝わってきます。ロールスロイスっぽい堂々とした感じになりましたね。
ちなみに、マイナー前はこちらです。
普通はこれくらいって感じの大きさですね。しかし、この普通が仇となったのか、このセグメントでは完全にメルセデスベンツ Sクラスの後塵を拝しています。ここから巻き返せるのか注目です。
フロントグリルの巨大化傾向について
このように、近年グリルの巨大化合戦が加熱しています。
「今や普通にバランスのとれたデザインでは顧客は見向きもしない、目立ってナンボや!」
というデザイン戦略なのでしょうか。
ちなみに、始めに紹介した7シリーズですが、初代モデル(E23 1977~)はこんな感じです。
なんと控えめなキドニーグリルでしょうw
丸目も相まってフラッグシップとは思えない可愛らしいフェイスです。
しかし、ここから40年余…グリルはフロントフェイスの半分を占めるほどの大きさに巨大化しました。
何もBMWに限った話ではありません。むしろ、他のメーカー間でのグリル巨大化争いに巻き込まれた被害者かもしれませんw
では、実例を見てみましょう。
フロントグリルの大きい車たち
レクサス LX570
メルセデスベンツ Eクラス
アウディ A6
ベントレー コンチネンタルGT
グリルの大きな車種は本当に増えましたね~。挙げ出したらキリがないので、上記はほんの一部です。
全体的に、高級感を売りにしている車は、グリルが大きくなる傾向にあるような気がしますね。ただし、メルセデスだけは昔からグリルが比較的大きめだったせいか、急に大きくなったという印象は個人的にはありません。
巨大化と無縁の車もある
そもそも、フロントグリルの元々の役目は空気取り入れ口です。空気をガンガン取り入れて燃料をガンガン燃やすイメージを払拭したいのか、プリウスやテスラ等のエコカーを謳う車種はグリルが小さい、もしくは無い傾向にあります。
テスラ モデル3
また、エンジンが後ろにあるためフロントから大量の空気を取り入れる必要のないミッドシップのスーパーカー勢も、昔のイメージを引きずってかグリルは控えめ or 無しです。とはいっても、ロアグリルが巨大化しつつありますが^_^;
スーパーカーはグリルではなく、デザインでいくらでも主張できるからでしょうか。
ポルシェ911
フェラーリ 488スパイダー
フロントグリルが巨大化し始めたのはいつから?
一般的には、VWのワッペングリルと呼ばれるものから始まっているのではないかと言われています。
フォルクスワーゲン ゴルフ(5代目)
そして、現在の流れを決定付けたのは、やはりこのモデルではないでしょうか。アウディではシングルフレームグリルと呼んでいます。
アウディA4(4代目)
レクサスがスピンドルグリルを取り入れ始めたのもこの後でした。
まとめ ~ 今後はどうなる?
完全に現在の流行となっているフロントグリル巨大化ですが、行き着く先にはどんなデザインの車が出てくるのでしょうか?
フロントの9割がグリルで、グリルの中にヘッドライトやパンパーが取り付けられた車が出てきたりして… などと考えてしまいますw
また、このブームが去った後の自動車デザインがどうなるのか、非常に興味深いですね。